2014年 07月 06日

引退へ

今年も無事にシーズンが終了。

入団してから早くも17年目、毎年ロイヤルバレエ団と共に世界中のステージで踊り沢山の思い出と共に自分の成長を自ら確認することに幸せを感じて来た。

バレエをとても愛していると常日頃から言い続けてきたがシーズンを終わった今は改めてステージに関わる事が人生にとってかけがえのないものだと感じる事が出来る。

10代の頃ただ友人と遊ぶ事が好きで当たり触りのない日々を過ごして来たがバレエを一生懸命することで当たり触りのある人生に変える事が出来た。

常に心体共にチャレンジし続け、一つの物事を達成する瞬間の喜びを感じる事でいつまでもこの世界でやっていけるとも信じていた。

しかしどんなに長いストーリーにも終わりはやってくる。
もう英国ではすでに報道されたのだが今シーズンを持って引退する。

今後はロイヤルバレエスクールの教師に就任し若くて才能のあるダンサーをプロのダンサーに育てる事になる。

「まだ踊れるのでは無いか」と言う方も沢山いる。

しかし3年前に膝の手術をしてから踊りの感覚が大きく変わって来た事は否めない。

普段当たり前に出来た事が急に出来なくなったりステージでの結果に満足出来なくなって来ていたのは事実。

野球で例えると毎回必ず自分の大事な場面でヒットが打てていたのに無安打で終わり不完全燃焼でステージを去る事もあった。
いつでも記録にこだわるよりもよりも観客の方達の記憶に残るダンサーになりたいと言い続けて来た。
しかし自分の感覚のブレに焦るあまりのびのびとした踊りが出来なくなり小さくコンパクトにまとめる踊りをするようにもなった。
自分の気持ちを伝えようとか楽しもうとか考える事が出来ない時もあった。


自分は大事な役にキャスティングされると必ず自らをビデオ撮影しながら稽古をする。
この年齢になるとコーチが付いたリハーサルも決して多くは無い。
リハーサルが少ない時に頼れるのはやはり自分の目と感覚。

ビデオを見ても明らかに自分の感覚のズレが正しい事も確認する事も出来た。
ただ感覚のズレはその場で修正する事が出来るのだが、いかんせん毎日同じ踊りをし続ける事が難しくなって来た。毎回スタイルの崩れない堅実な踊りをし続ける事が好きだった自分にはとてもショックな事だった。
それは毎回の集中とかそういう事では無い。
毎日ジムに通いピラティスを続け筋力の数値などは今でも上昇しているのだが、舞台上で結果に出ない悲しみは言葉には表せられないものだった。

ただそんな日々の葛藤の中でもバレエをし続ける事はとても楽しかった。毎回納得しない踊りをする訳では決して無く満足のいく心から楽しめた舞台も沢山あった。

しかし納得のいかない自分にけじめを付ける時期が来たのだと今は信じている。

そして世界的にも有名なロイヤルバレエ団の一員としての今までの経験を元に後進の指導が出来る事にとても誇りを感じている。

日本人としては初めて教師スタッフに迎えて頂けるのも非常に光栄な事だ。


今までバレエを通して出会って来た方の励まし、応援を裏切らずこれからもバレエを愛する気持ちを次世代のダンサーに伝えていきたい。

現役時、応援して下さった皆さんには本当に感謝の気持ちでいっぱい。
バレエは心と心の繋がりを確認する大切な時間と言うことを観客の皆さんに教えて頂いた事は必ず伝えていこうと思う。

まだまだ人生のストーリーは完結していない。
新しいチャプターへと物語が続くように新たな可能性を信じこれからもバレエに関わっていこうと思う。


このブログもこの後数回で終了予定。

今後の活動はまた改めて別の形で皆さんにお知らせしていこうと思う。


「今まで本当にありがとうございました」


蔵健太




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最終公演は出演日では無かったのでメイクのジンさんにスペシャルメイクをしてもらい牧師さんとして出演??


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最後に愛する妻から100本のバラを頂きました☆
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いつも支えてくれてありがとう??




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by kenny-ku | 2014-07-06 08:33


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